特殊詐欺が急増、若者被害に警鐘 SNSに誘導する手口が特徴
今年1月から3月末にかけて千葉県内で確認された特殊詐欺被害が252件(前年同期比73件増)、被害総額が約20億8600万円(同13億7600万円増)と、急増していることが県警のまとめで分かった。30代以下の被害も33件確認されており、県警は「若い人も警戒を」と呼びかける。
「あなたのクレジットカードが不正利用されているかもしれません」
県内に住む20代の専門学校生の女性は3月26日、「信用情報機関」の職員を名乗る男から突然電話を受けた。LINE通話へと誘導され、最初は被害者として話を聴かれていたが、警察官や検察官を名乗る男らは「国際マネロン詐欺事件の主犯格の家からあなたのキャッシュカードが見つかった」「お前は被疑者」などと言うように。
困惑する中で「不正利用で得たお金がないかを調べるためにお金を預けてほしい」と言われ、指定された口座にインターネットバンキングなどで複数回にわたり計510万円を振り込んだという。
県警捜査4課によると、今年の3月末までの被害では、20代以下18人、30代15人、40代19人と、例年になく若者の被害が多くなっている。
警察官や検察官をかたって「犯罪に加担している」などと脅し、事情聴取などの名目でLINEなどのSNSに誘導してテレビ通話で被害者を信用させる手口が共通しているという。
同課の岩瀬哲・特殊詐欺対策室長は「急に若者が巻き込まれるケースが目立ち始めた。警察官などを名乗る人物にSNSのテレビ通話に誘導されそうになったら疑ってほしい」と呼びかけている。
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千葉:朝日新聞デジタル 2025-05-10 [
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