> 兵庫県

「城崎温泉は通常営業」火災受け豊岡市長臨時会見 被災者支援も開始

 兵庫県豊岡市城崎町の温泉街で、5日未明に発生した火災で、門間雄司市長は9日、臨時の会見を開いた。市は被災した住民に市営住宅を提供するなど支援を開始。「温泉街は通常通り元気に営業している。安心して来てください」と述べた。
 市などのまとめでは、被災したのは住民2世帯4人、宿泊客43人で、従業員の60代男性が一酸化炭素中毒で病院に搬送された。被災は旅館の「千年の湯 権左衛門」と「小林屋」、理髪店1棟、旧従業員寮1棟など計7棟にのぼった。出火後の午前4時6分から午前10時13分まで約140軒が停電した。
 シンガポールから4人の外国人宿泊客が来ていて、パスポートや航空券が焼失した。第三セクターの豊岡観光イノベーションが旅館と連携して、大使館や航空会社での再発行手続きをサポートした。イノベーションの担当者は「10日に帰国予定だったが、日程を早めて帰国したと聞いている」と話した。
 被災世帯には、市営住宅を無償で提供し、市社会福祉協議会が寝具や衣服、家電製品などを貸し出した。
 門間市長は「建物解体後の景観に配慮するためのフェンス設置や、消防装備品の補充、交通整理の警備員の配置などについて、予算対応を検討している。被災者に対する市税や健康保険料などの減免措置も対応したい。今のところキャンセルの連絡はないが、風評被害が出ないよう、城崎温泉からのメッセージを発信する予定だ」と強調した。
 冨岡隆・市城崎振興局長は「現場に駆け付けたが、ものすごい火柱が上がり、火の粉が舞っていた。大規模な災害を想定した具体的な行動計画を来年度にもつくる必要があると思う」と話した。
 また、旅館組合や観光協会、地元住民らによる城崎温泉火災復興協議会(仮称)を6月上旬をめどに立ち上げ、市も参画して復興を支援するという。
 現在、現場は被災した建物から落下物がないよう、足場を組んで作業をしている。現場近くの県道と市道は今も通行止めになっていて、この応急措置が終わり次第、通行止めを解除する予定。

有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。
今すぐ登録(1カ月間無料)ログインする※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません

兵庫:朝日新聞デジタル 2025-05-10 [Edit / 編集]

削除Pass(任意、英数字4~12文字) [Confirm/確認]
No. 削除PassかIPアドレスのどちらかが合致すれば削除出来ます
削除Pass(任意)