稲作発祥の地で水田拡大 南城・仲村渠 空手家久高さん、地域振興
【南城】放置されたままの土地を借りて耕作を始め、地域活性化につないでいこうと空手指導に務める久高正光さん(47)が南城市仲村渠の稲作発祥の地で田植えを行い注目されている。
正光さんは東京都で空手道場を開いていた祖父が亡くなった後、父正之さんが引き継ぎ、3歳から空手を習い始めた。現在、世界硬式空手道連盟理事長を務めており、4年前に空手の本場、沖縄で若者たちに空手を教えようと移住した。
南城市玉城垣花に居を構え、地域の小学校で児童たちにも空手を教える一方、耕作放棄地を生かして農業振興に力を注いでいる。
これまで玉城下田区下側の田んぼを借りて稲作を進めていたが、さらに借地を広げて稲作発祥の地・受(うきん)水(じゅ)走(はいん)水(じゅ)で今年から耕作を始め、4月6日につきしろの町の一家含めて4家族の親子で田植えを行った。
隣の百名で馬を飼育している「あおぞらニライカナイ牧場」の玉城真さんと共に、苗代作りから田植、収穫まで協力し合い進めている。
久高さんの祖先が久高島出身で地頭役を務めていたことから、久高島への思い入れは強い。久高さんは「久高島は麦は収穫できるがお米が取れない。本島で収穫したお米と、久高島で捕った魚を交換して助け合っていく」と語っている。
(知花幸栄通信員)
琉球新報 2025-05-10 [
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