がん医療と研究の連携強化 県立がんセンター建て替え、27年度開院
老朽化に伴い、建て替え整備を進めている兵庫県立がんセンター(明石市北王子町)の本格的な工事が今月から始まった。新しい施設は2027年度中の開院を予定し、県内のがん医療の中核的な役割を担う。
センターは国が指定する「都道府県がん診療連携拠点病院」で、最先端のがん医療を提供できる。23年度のセンターのがん登録患者数は3562人で、県内の医療機関で2番目に多かった。
現在の建物は1984年に建てられ老朽化が目立っており、県は有識者による検討委員会での議論を経て、現地での建て替え整備を決めた。
総事業費は約428億円。当初計画では238億円を見込んでいたが、資材高騰などの影響で大幅に増加した。
新しい建物は、一般病床333床、緩和ケア病床15床、集中治療病床12床を備えた7階建てになる。
患者の動線を効率化するほか、手術・臨床検査部門と研究部門を同じフロアにまとめ、医療と研究の連携を強化する。トリアージ室や感染症患者の受け入れに備えた個室なども整備する。
現在のセンターの跡地について、県はあらためて活用方法を検討する。明石市は老朽化した市立市民病院(同市鷹匠町)の移転・新築の候補地として検討しており、近く基本方針をまとめる。
今月14日には工事の安全祈願祭と起工式があり、県や市、工事関係者ら約110人が参加した。
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兵庫:朝日新聞デジタル 2025-05-16 [
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