母娘が恐怖…寝ていると窓が割れ、男ら襲いかかる 深夜に自宅で ワイヤレスイヤホンで指示されていた27歳、法廷で襲撃を認める 借金を取り立てる仕事かと思ったら強盗「話が違う」…そのまま母娘の口ふさぎ暴行
さいたま市西区の住宅で昨年9月18日、男ら4人が押し入った強盗事件に関与したとして、住居侵入と強盗致傷の罪に問われた、川崎市の建設作業員の男(27)の裁判員裁判の初公判が23日、さいたま地裁(室橋雅仁裁判長)で開かれ、男は「(間違いは)ありません」と起訴内容を認めた。争点は量刑で、判決は30日。
検察側は冒頭陳述で、男がギャンブルの借金返済のため交流サイト(SNS)で犯罪の実行を募集する闇バイトに応募したとし、事前に購入していたワイヤレスイヤホンで指示役と秘匿性の高い通信アプリ「シグナル」で通話しながら、指示を受けて犯行に及んだと指摘した。
弁護側は、借金の返済日が迫り、事件前日にSNSで仕事を探したとして、借金の取り立てに立ち会う仕事と聞いていたが、事件直前に強盗に入ることを知らされたと主張。「話が違うと思ったが指示されたまま従った」とした。
起訴内容などによると、男は昨年9月18日、男3人らと共謀し、同市西区の戸建て住宅に侵入し、母親と娘を粘着テープで縛り口をふさぐなどの暴行を加え、現金10万8千円と財布など(時価計約4万円)を奪ったとされる。
■実行役の建設作業員男と大学生を逮捕(以下、逮捕時の記事)
2024年9月18日未明、さいたま市西区の住宅に男数人が押し入った強盗事件に関与したとして、県警捜査1課と大宮西署は23日までに男2人を逮捕した。男らは交流サイト(SNS)で闇バイトに応募し、秘匿性の高いアプリで通信しつつ犯行に及んでいたとみられる。県警はさらに複数の人物が関与した匿名流動型犯罪グループによる犯行の可能性を視野に捜査を継続している。
住居侵入と強盗致傷の疑いで逮捕されたのは、川崎市中原区新城中町、建設作業員の男(26)。逮捕容疑は氏名不詳の者らと共謀の上、18日午前1~2時ごろ、さいたま市西区指扇の一戸建て住宅に侵入し、80代と60代の母娘を粘着テープのような物で拘束し暴行を加え、現金約10万8千円と財布とキャッシュカードやバッグなど114点(時価約3万3千円)を奪った疑い。80代女性は右手に全治7日、60代女性は腰に14日のけがを負った。
また、被害品のクレジットカードを使い現金を引き出そうとしたとして、窃盗未遂の疑いで、春日部市大沼4丁目、大学生の男(21)を23日までに逮捕、送検した。逮捕容疑は18日午前7時45分ごろ、東京都北区のコンビニエンスストアのATMで、建設作業員の男らから受け取ったクレジットカードを使い現金を引き出そうとした疑い。暗証番号が一致せず未遂に終わり、県警が利用場所を特定した。
県警は現場周辺の防犯カメラの精査などから2人の犯行を特定。共犯事件のため、認否を明らかにしていない。
■近隣住民が110番 自力でテープを解いた母娘(以下、初報記事)
2024年9月18日午前1時ごろ、さいたま市西区指扇の一戸建て住宅に男3人が侵入し、同所に住む母娘を粘着テープのような物で縛り、財布などを奪い逃走した。県警は強盗事件として捜査している。
大宮西署によると、男らは住宅の勝手口の窓を割って家屋内に侵入。この家に住み就寝中だった80代母親と娘の60代女性に対して「金目の物を出せ」と脅迫して、粘着テープのような物で縛った上で、家屋内を物色し、財布などを奪い逃走した。女性2人にけがはなかった。
女性らは自力でテープを解き、近隣住民の女性に助けを求め、応じた近隣住民の女性が「泥棒に入られたから110番してほしいと頼まれた」と110番した。
男らはいずれも20代くらいで身長165~170センチ、黒色ニット帽をかぶっており、3人のうち2人はそれぞれ赤色トレーナーと緑色のトレーナーを着ていたという。
埼玉新聞 2025-05-26 [
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