高校生ボランティア団体が平和講座 富山大空襲の体験聞いて考える
高校生ボランティア団体「輪音(わおん)」が25日、富山大空襲を学ぶ平和講座を富山市で開いた。高校生ら約20人が参加し、空襲体験者の話に耳を傾けるとともに、若い世代が戦争にどう関心を持ち、語り継いでいくかを話し合った。
輪音は昨年1月につくられた。1945年夏の大空襲を富山県内の児童・生徒らに伝える出前授業をしたり、戦時中の食事を再現して子ども食堂で提供したりしている。
この日は「富山大空襲を学び、共に未来を考える」がテーマ。大空襲で姉と兄を亡くし、語り部として活動する富山市の中田博さん(83)が講演し、爆撃の中、防空壕(ごう)に家族5人で逃げ込んだ時の緊迫した様子や焼け野原になった街の光景などを1時間かけて話した。
中田さんは「たくさんの人が亡くなった悲劇と、その後、残された人が涙を隠して頑張ったから今の繁栄がある。その両方を心に刻み、次の世代に伝えていくことが私たちの義務だと思う」と訴えた。参加した高岡南高校新聞部1年の原田珠々乃さんは「空襲の被害だけでなく、復興の視点も大切だと気づかされた。今日の話は自分たちの新聞で紹介したい」と話していた。
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富山:朝日新聞デジタル 2025-05-26 [
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