伊方原発トラブルの教訓を次世代に 四電、社員研修スペースを新設
四国電力(高松市)は28日、松山市の原子力保安研修所内に新たな社員研修スペースを設置すると発表した。社員の世代交代が進み、現場経験が少なくなる中、伊方原発(愛媛県伊方町)で過去に起きたトラブルから得た教訓や知見を次世代に継承するのが狙い。
同社によると、伊方原発は現在3号機のみが稼働し、1、2号機が稼働していた時期と比べて定期検査の頻度が減少し、現場での実務経験が少なくなっている。さらに、社員の世代交代も進み、技術力や現場力の維持・向上が重要な課題になっているという。
施設は「トラブルからの学び舎(や)」と名付け、伊方原発の歴史や安全への取り組みを展示する「導入エリア」と、過去の設備故障やトラブルから得た教訓を学ぶ「メイン研修エリア」で構成。重要な教訓を得た過去の15の事象について、パネルや模型、動画などを用いて詳しく解説する。
6月9日の運用開始を目指しており、一般公開も予定している。
四電の宮本喜弘社長は定例会見で「過去のトラブルを追体験することで、トラブルを未然に防ぎ、発生時の影響を最小化するために必要な行動を深く考察し、今後の現場対応に生かしてもらいたい」と話した。
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香川:朝日新聞デジタル 2025-05-31 [
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