写真家・奈良原一高のシリーズ「無国籍地」など展示 島根県立美術館
写真家・奈良原一高(ならはらいっこう)(1931~2020)が戦後の廃虚を撮影したシリーズ「無国籍地」などを紹介するコレクション展「結成70周年記念 奈良原一高《無国籍地》と『グループ〝実在者〟』の仲間たち」が、島根県立美術館(松江市袖師町)で開かれている。
奈良原は福岡県生まれ。松江高校(現・松江北高、松江南高)卒業後に中央大法学部に進むが、芸術を志し、早稲田大大学院で美術史を学んだ。1954年には、大阪砲兵工廠(こうしょう)跡地や東京・王子の軍需工場跡地の廃虚を取り上げたシリーズ「無国籍地」を撮影。56年には長崎・軍艦島や鹿児島・桜島の人々を写真に収めた個展「人間の土地」で、写真界に衝撃を与えた。
当時の奈良原は前衛美術に傾倒し、55年に池田満寿夫、堀内康司ら前衛画家が結成したグループ「実在者」に参加した。今回の展示では、グループ「実在者」の結成70周年を記念し、奈良原の「無国籍地」シリーズの50点をはじめ、堀内や池田の作品など計70点が並ぶ。
7月14日まで。火曜休館。観覧料は一般300円、大学生200円。高校生以下は無料。問い合わせは同館(0852・55・4700)へ。
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島根:朝日新聞デジタル 2025-06-01 [
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