高松空港の「特定利用」候補、知事「リスク大きくならない」

　防衛力強化の一環として自衛隊や海上保安庁が平時から利用できるようにする「特定利用空港」に、高松空港（高松市香南町岡）が指定候補となったことについて、香川県の池田豊人知事は2日の定例会見で「空港が攻撃目標となるリスクが大きくなるものではない」と述べ、容認する姿勢を示した。
　高松空港は国が管理しているため、指定に県や地元自治体の同意は必要ないが、空港整備には多額の県予算が投じられており、知事の対応が注目されていた。
　池田知事はこの日の会見で「空港の特性に習熟いただくことで、災害時の自衛隊による支援にプラスになる」と述べ、指定によるメリットがあるとした。一方、「（将来的に）訓練などの使用で、定期便に影響が出るようなことがあれば、大きなデメリットになる」と指摘。民間利用に影響が出ないよう国に配慮を求め、「その実践についても、きちんとウォッチをしていく」と語った。
　この日、市民団体「『郷土かがわを戦場にするな！』県民連絡会」のメンバーらは、指定を拒否することなどを求める池田知事宛ての要請書を提出した。
　共同代表の藤原高明さん（72）は報道陣に「国際的には軍隊とみなされる自衛隊の利用で、攻撃目標となる可能性があり、県民の安全安心が守られなくなる」と訴えた。国との協議内容の公開も求めていくという。

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香川：朝日新聞デジタル 2025-06-03 [Edit / 編集]