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松林で松食い虫の被害拡大、伐採や薬液注入 高島市が対策へ

 琵琶湖岸に沿って並ぶ黒松が美しい滋賀県高島市の「湖西の松林」で、松食い虫による松枯れの被害が深刻になっている。市は被害の拡大を防ぐため、対策に乗り出す。
 湖西の松林は、北のマキノサニービーチ高木浜(マキノ町西浜)から南の今津浜(今津町浜分)にわたる約5キロの琵琶湖岸にある。2千本を超える黒松が並び、1987年に日本の松の緑を守る会から「21世紀に引き継ぎたい日本の白砂青松百選」に選ばれた。湖の生態系にいい影響を与える「魚付き林」でもある。
 市によると、近年、温暖化に伴う猛暑などの影響で、松食い虫の生息域が拡大。今津浜で目立って松枯れの被害が広がっている。記者が5月下旬に訪ねてみると、茶色く枯れた松が何本もあった。
 湖西の松林は、市にとって貴重な観光資源でもある。市は今年度、被害の拡大や事故を防ぐために枯れ松45本を伐採する。加えて、今津浜や近江白浜(安曇川町)の計740本の樹幹に薬液を注入する。
 今城克啓市長は5月26日の会見で「観光資源としての景観を守るために緊急性が高いということで実施する」と話した。市は、伐採や薬液注入にかかる約2310万円を、今年度の一般会計補正予算案に盛り込んだ。

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滋賀:朝日新聞デジタル 2025-06-04 [Edit / 編集]

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