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出生率は過去最少の1.14、出生数も5099人で過去最少に 青森

 厚生労働省が4日発表した2024年の人口動態統計で、青森県内では1人の女性が生涯に産む見込みの子ども数を示す「合計特殊出生率」が過去最少の1・14(全国平均1・15)とわかった。
 県は昨年10月、少子化や人口流出に歯止めをかけようと県独自の政策「青森モデル」を発表しているが、前年から0・09ポイント減と少子化傾向が続いている。
 県内の出生数は前年から597人減の5099人で、こちらも過去最少を更新した。
 死亡数は前年から324人減って2万511人だった。三大生活習慣病による死因は、がん5062人、心疾患2834人、脳血管疾患1439人。老衰が高齢化に伴い年々増加し、前年より38人増えて2443人だった。
 出生数と死亡数の差である「自然増減数」は、マイナス1万5412人で過去最大になった。
 婚姻件数は3313組と、前年から13組減った。その一方、人口千人あたりの婚姻件数の割合を示す婚姻率は2・9(前年2・8)で12年ぶりに上昇したという。
 県の「青森モデル」は、若者の定着や結婚、子育て環境への支援など五つの政策で構成。合計特殊出生率を29年までに1・68、40年までに2にする目標を掲げている。
 4日に会見した宮下宗一郎知事は「新しい政策を始めたとしても、この数年の(人口減少の)流れはやむを得ない。大事なことは、挑戦を続けること」と話す。「人口減少は国家的有事」「このままでは青森県はなくなる」と危機感を示す一方、「目標達成のために、県民のみなさまと一体となって、この課題に挑戦できるよう取り組んでいきたい」との決意を表明した。
 東北の他県では、宮城の合計特殊出生率が1.00となり、全国で東京(0.96)に次いで下から2番目だった。出生数では、秋田が3282人と鳥取、高知に次いで全国で3番目に少なかった。今年5月に約100年ぶりに人口100万人を下回った山形県では、4699人と過去最少を記録し、統計開始以降初めて5千人を割り込んだ。

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青森:朝日新聞デジタル 2025-06-06 [Edit / 編集]

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