「早急な支援策を」と富山地方鉄道社長 あり方検討会、赤字額示す
富山地方鉄道（富山市）の鉄道事業の将来像を話し合う「あり方検討会」が5日、富山市役所であった。富山地鉄は6期連続の赤字決算を発表したばかりで、検討会に出席した中田邦彦社長は「企業として赤字を減らすのが大前提だ。このままでは会社の存続が見えない」と訴え、行政としての支援策を早急にまとめるように求めた。
この日は、赤字が続く「不二越・上滝線」（稲荷町～岩峅寺）と、「立山線」（寺田～立山）の2路線について議論された。富山地鉄は、今年度の予算ベースで、不二越・上滝線のうち、月岡～岩峅寺間が8676万円、立山線の五百石～立山間が2億5234万円の赤字になる試算を提示した。
会合には、新田八朗知事と、沿線自治体の藤井裕久・富山市長、舟橋貴之・立山町長が出席。「立山黒部アルペンルートにつながる観光路線として大切だ」「バスへの代替も検討されたが、鉄道存続を探りたい」などの意見で一致した。今後、沿線住民や学生にアンケートを実施した上で、路線活性化の具体策を探っていくことで合意した。
藤井市長は支援について「応分の負担を考えている」。中田社長は「鉄道事業で今も1日約190万円の赤字を出している。これ以上のダイヤ改定や運賃値上げはできない。赤字区間の廃止も考えざるをえない状況だ」と述べた。
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富山：朝日新聞デジタル 2025-06-06 [
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