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全力で楽しもう苦手な運動 勇さんの発掘!おうみびと

 湖国を盛り上げる若きリーダーを紹介する「勇さんの発掘!おうみびと」。今回は、運動で苦手意識を克服し前向きに挑戦できる心と体を養うGSスポーツスクール代表の三矢直人さん(26)です。
 ――まず、子どもたちの運動能力が低下傾向に?
 運動能力が落ちている子どもと伸びている子どもの二極化が著しいですね。スキップができない、後ろ向きに走れば転ぶ、などの子どもが実際にいます。今はゲーム機やボール使用禁止の公園が増えているなどで、子どもたちが集まって近所でおにごっこや野球などの遊びを通して動きの経験を積む場所・機会がすごく減っているのが要因かと思います。
 ――スクールではどんなことを?
 身体を動かす運動と頭を使いながらの運動を掛け合わせたトレーニングを提供しています。運動が苦手な子たちは、失敗した経験やそれで笑われた経験がある子がとても多いんです。やったことのないことで失敗するのは当然のことなんですが、失敗をするから運動を避けるようになり運動が苦手、嫌いになったりします。動きの経験があれば、まったく同じ動きでなくても似たようなことをするとできることがあるので、それを体得してもらいます。
 ――失敗した子どもたちへのアプローチとは?
 失敗して気分が落ち込んだときは、そこを超えてもらえるよう「今のチャレンジよかったよ」と全力で伝えています。子どもの成長には、ほめられたり、成功体験を積んだりするのが一番効果があると思っています。失敗を恐れずに挑戦しよう、まずは何でも全力で楽しもう、ということを本気で伝えていますね。まずは運動に興味をもってほしいです。
 ――自身も失敗した経験が?
 サッカー部の入部で進学した高校時代、これまでの実力が通用せずメンタル的にしんどい時期がありました。そこでやり始めたのが失敗したときにガッツポーズをする動作です。そこでポジティブさが培われた気がします。
 ――スクールを通じて伝えたいこととは?
 運動はスポーツをしなければ関係ない、といった声を耳にしますが、子どものうちから運動を経験することは日常生活においても大事なことだと伝えたいですね。例えば、足元の箱を持ち上げる動作でも腰を曲げて持つのとしゃがんで持つのとでは身体への負担が全然違います。色んな動きの経験があると「しゃがんだ方が力が入りやすい」と感覚的に察知できるのですが、経験がないまま大人になると、無理な動きをしてケガにつながることもありますから。
 ――今後の夢とは?
 親子三代が参加できる運動会の開催です。普段は子どもの応援側である父母祖父母も一緒に走ったり競技に参加したりしてもらいます。大人が運動を楽しむことで子どもも一緒にやりたいという気持ちにつながるからです。楽しい時間を共有できたらいいですね。
 みつや・なおと 1998年大津市生まれ、在住。滋賀県立草津東高校体育科卒業。小学1年生でサッカーを始め中学高校大学でプレーをする。ケガが原因で大学時代に指導側へ転身し、卒業後も指導を続ける。2023年、運動の土台となる動きの基礎を学べる「GSスポーツスクール」を開業。子どもから高齢者までを対象とした運動指導のほか、幼稚園や各種イベントなどでも活動。あらゆる運動に必要な身体の動かし方、考え方を身につけるスポーツ教室として主に大津市内で開校している。

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滋賀:朝日新聞デジタル 2025-06-07 [Edit / 編集]

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