万博、来場者数は上向きも… 水上ショーの再開時期は見通したたず
大阪・関西万博を主催する日本国際博覧会協会は9日、一般来場者数が7日までに累計584万2748人となったと発表した。開幕から約2カ月になるなか、最初の1カ月と比べて来場者数は増加傾向になっている。一方、中止されている水上ショーは再開の見通しが立っていない。
万博の水上ショーは当分休止 6日も指針値の25倍のレジオネラ属菌 協会が発表の基本にしている、運営スタッフなどの関係者を含めた来場者数は累計で683万53人。この数字で比較すると、開幕1カ月間(4月13日~5月12日)の1日あたりの平均来場者数は平日で9・8万人だったが、その後の約1カ月間(5月13日~6月7日)では14・0万人に増加。休日は同期間に、11・5万人から14・8万人となり、両期間の平均で3・7万人増えているとした。
石毛事務総長は9日の記者会見で「口コミや報道で万博への関心が高まっている」と話した。
「レジオネラ属菌」対応、事務総長が謝罪 一方、会場南側の「ウォータープラザ」の海水から指針値の約20倍のレジオネラ属菌が検出された問題では、4日夜から中止されている水上ショーについて再開の見込みが立っていないと明らかにした。水質の改善などに努め、早期再開に向けて取り組むという。
記者会見で説明する日本国際博覧会協会の石毛博行事務総長=2025年6月9日午後4時3分、大阪市此花区、箱谷真司撮影 同じく指針値の約20倍以上のレジオネラ属菌が5月28日夜に検出された「静けさの森」の人工池も、30日から立ち入り禁止が続いている。
検出されて以降も1日間立ち入りできる状態だったことについて、石毛氏は「(来場者に)不安を与えた。措置を早くとっておくべきだった」などと謝罪した。
この問題をめぐっては、水上ショーを楽しんだ人から「体調が悪くなった」という趣旨の内容の問い合わせが、協会に数件寄せられている。協会は、保健所がレジオネラ属菌との因果関係を認めれば医療費を負担するとしている。
ユスリカの「防虫計画」策定 会場内で蚊に似た羽虫「ユスリカ」が大量発生している問題では、対策方針などをまとめた「防虫計画(初版)」を今月9日に策定。施設外壁に虫よけ効果のある薬剤を散布するなどしていく。
夕暮れ時、大阪・関西万博の大屋根リングではユスリカと思われる虫が大量に飛んでいた=2025年6月7日午後7時14分、大阪市此花区、恒成利幸撮影
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大阪:朝日新聞デジタル 2025-06-09 [
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