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滋賀・虎姫高校生が発案した「化学」カードゲーム、販売スタート

 苦手な化学を楽しく学び、学力を向上させたい――。滋賀県立虎姫高校(滋賀県長浜市)の生徒有志がそんな思いから、対戦型カードゲーム「ChemiStrategy(ケミストラテジー)」を開発した。遊ぶうちに、炭素を骨格とする「有機化合物」の知識が身につくという。一般販売も始まった。
 ケミストラテジーは2人で対戦するゲームで、使うカードは2種類。一つは、有機化合物の構造式や分子モデル、炭素数などが書かれた「分子カード」(30枚)。もう一つは実験や観察に使用する道具などがデザインされた「Labo(ラボ)カード」(20枚)だ。
 それぞれのカードの山から分子カード7枚、ラボカード3枚を選んで始める。一番簡単なルールでは、分子カードを出し合って対戦し、分子量が大きい方が勝つ。ラボカードで戦略の幅が広がる。対戦を繰り返し、倒されたカードの炭素数の合計が一定数を超えると負けになる。
 カード作りに加わったのは生徒7人。化学の体験授業で、堀浩治教諭が、有機化合物の名前が書かれたカードを使ったとき、「これでゲームを作ったら面白い」との声があり、校内でメンバーを募った。
 県教委のプログラムに応募し、資金面の支援を得て、デザインやルール作りを進めた。地元の企業イベントに参加したり、授業や学校行事で試したりして改良を重ね、昨年度の高校生ビジネスプラン・グランプリ(日本政策金融公庫主催)で全国ベスト20に相当するセミファイナリスト賞に選ばれた。
 メンバーの1人で、2年の堀明日香さんは「化学に苦手意識を持つ人に、ゲームで楽しく学んで欲しい。体験会や大会などのイベントも開きたい」と話す。
 生徒たちは販売に向けて合同会社「Chemi―Shiru」も起業した。1セット1500円。同社のインスタ(https://www.instagram.com/chemi_shiru_official/)から購入できる。

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滋賀:朝日新聞デジタル 2025-06-10 [Edit / 編集]

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