室外機の温度下げる商品話題 エアコンの省エネに、鈴鹿・南出が開発 三重
【GXマットをPRする南出社長=鈴鹿市神戸の南出で】
【鈴鹿】これから暑さ対策で欠かせないエアコン。電気代を気にして、使用することにためらいを感じる人もいる中、造園緑化資材の製造販売などを手がける創業100年の「南出」(三重県鈴鹿市神戸)が開発した省エネ対策商品「GX(ジーエックス)マット」が話題を呼んでいる。5月10日からの1カ月間、クラウドファンディングサイト「Makuake(マクアケ)」で販売したところ、目標をはるかに超える2233人が購入し、約3660万円を売り上げた。室外機の上にマットを置くだけで、消費電力を削減できるという。
直射日光や地面からの照り返しによって室外機の温度が上がると、エアコンの冷房効率が低下し、その分電気代がかかる。GXマットは雨水を活用し、マットに吸収された雨水が蒸発する際、室外機の熱を一緒に放出して温度を下げる。雨が当たらない場所に室外機がある場合は水やりと、マットの飛散防止の固定が必要だが、それ以外はほぼ「ほったらかし」の状態で大丈夫という。
令和4年に商品化し、翌5年と6年にJR西日本と56日間にわたる実証試験をした結果、消費電力を平均38%削減できた。
マットの原料自体は天然石だが、菓子のミルフィーユのような繊維状になっている。今回ポリエステル不織布製のカバーをリニューアルし、加工方法を見直したことで吸収力を上げた。
サイズは大と小があり、大が幅25センチ、長さ90センチで2万2500円(税別)、小は幅25センチ、長さ50センチで1万5千円(同)。ネット販売サイトの「kuraful(クラフル)」で販売している。
南出紘人社長(41)は「企業や一般家庭の節電対策に一役買えれば。今後、冬向けの商品も開発していきたい」と意欲を燃やしている。
伊勢新聞 2025-06-12 [
Edit / 編集]