自衛隊員のセカンドキャリア、公共交通はいかが? 弘前で「体験会」
自衛隊員の退職後の再就職先として公共交通機関を選んでもらおうと、青森県弘前市内で運行する鉄道やバス、タクシー会社が仕事の内容を伝える「職業体験会」が11日、陸上自衛隊弘前駐屯地であった。県内で勤務する、定年退職を控えた自衛隊員ら25人が参加し、運転手の仕事を体験した。
自衛隊は他の公務員や一般企業より早く、階級に応じて55歳から順次定年になる。そこで、公共交通の乗務員不足などの解消につなげようと、弘前市は2024年4月、自衛隊の青森地方協力本部との間で「公共交通の人材確保に向けた連携協定」を結んだ。
自衛隊と自治体が互いに協力して人材不足の解消をめざす取り組みは、全国でも珍しいという。
この日は、弘前市内に本社を置く弘南バス、北星交通、市内を運行する弘南鉄道の3社が参加した。業務内容などの説明を聞いた隊員らは、実際にバスやタクシーを運転し、公共交通を担う職業の一端に触れた。准陸尉の一戸雅之さん(53)は、40歳代の後半からセカンドキャリアについて考え始めたという。「自衛隊を退職した後も、社会に貢献できる仕事がしたい。(自衛隊以外の)他の仕事を知ることのできる貴重な機会でありがたい」。バスに試乗して駐屯地内を走り、「公共交通は人様の命を預かる重い責任があるとあらためて感じた。仕事のイメージが膨らみ、さらに興味がわいた」と話した。
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青森:朝日新聞デジタル 2025-06-12 [
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