スリランカ料理教室で交流 参加者と教育のあり方意見交換も 尾鷲
【犬塚さん(左端)からスリランカ料理を学ぶ参加者ら=尾鷲市三木浦町のカフェ「織屋」で】
【尾鷲】三重県の尾鷲市地域おこし協力隊の李家泓さん(27)が8、9の両日、同市三木浦町のカフェ「織屋」で、独自の教育理念を掲げるオルタナティブスクール卒の料理人犬塚裕生さん(22)を招き、料理教室を開いた。市民らと教育のあり方を考える意見交換会もあった。
台湾台中市出身の李さんは、令和5年12月に協力隊に着任。ローカルコープ尾鷲と協力し、同9年4月にオルタナティブスクールの設立を目指す。活動への理解促進を図ろうと、草分け的存在の私立「きのくに子どもの村学園」卒業生の犬塚さんを講師に迎えた。
9日は、県内外の家族連れら9人が参加。スリランカの料理店で修行した犬塚さんが、スリランカカレーの作り方を教えた。犬塚さんは「現地では肉が高く、魚を入れることが多かった」と紹介しながら、参加者とともに具材を切り、6つのルーを完成させた。
意見交換会では、李さんがオルタナティブスクールは「個性を最大限生かした体験学習を原則とする。生徒に新しい選択肢を与える」と説明。参加者からは市内に新設する理由、公教育との違いが質問されたほか、開設後に子どもを入学させたいとの声も上がった。
李さんは「台湾では理念教育、実験教育に取り組む学校が多い。日本でも同じような体制が広がってほしい」、犬塚さんは「きのくには自分で考えることを最も大切にしていた。子どもの自由な発想を育てる場所の重要性を伝えていきたい」とそれぞれ話していた。
伊勢新聞 2025-06-13 [
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