無料シャトルバスに1700人 玉野市、瀬戸芸の夏・秋会期も運行へ
岡山県玉野市は瀬戸内国際芸術祭の春会期(4月18日~5月25日)中、市内4会場を無料で運行したシャトルバスを約1700人が利用したと明らかにした。柴田義朗市長は5日の定例会見で「想定通り非常に利用され、まずまずの成果が上がった。夏、秋の会期中にも運行したい」と話した。
同市は瀬戸芸の人気会場である香川県の直島や豊島へのアクセスに優れながら通過点にされがちで、宇野港エリアでの滞留時間の増加が課題だった。瀬戸芸の実行委員会は回遊を促すため深山公園や田井地区にも会場を増設。市は会期中、4会場を無料で回るシャトルバスをほぼ1時間間隔で毎日7便運行した。週末や連休中には100人を超える日もあったという。
会期中の市内への来場者は約7800人と発表されたが今回は有料展示2カ所しかカウントされておらず、柴田市長は「体感的には無料展示だけだった前回(2022年)の約1万2千人よりかなり多かった」と話した。
夏会期(8月1日~31日)については、「バスは冷房がきいており、熱中症対策としても有効。走っていることをご存じない方もいたので、PRに努めたい」とした。
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蓄電池製造のパワーエックス(東京都港区)は玉野市田井地区で操業する組み立て工場が初めて瀬戸芸の会場になり、敷地内に美術家の金氏徹平さんの作品が展示された。会期中は工場内にコーヒースタンドを設置し、来年同社などが開催予定の「瀬戸内産業芸術祭」に向けたアート作品を鑑賞できるようにした。
同社によると、25日間で約2400人が来場。約7割がコーヒースタンドを利用した。シャトルバスの利用者は2割程度だったという。
同社は「瀬戸芸や宇野港エリアの盛り上がりに貢献でき、当社について幅広く知っていただける貴重な機会になった」としている。夏会期中はまた工場内にカフェを設置。工場見学ツアーも実施する予定という。
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岡山:朝日新聞デジタル 2025-06-14 [
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