「出雲国風土記」の解説書刊行 研究成果をわかりやすく
島根県古代文化センターによる最新の研究成果をコンパクトに編集した解説書「出雲国風土記」が、島根県教育委員会から刊行された。読み下し文に分かりやすい注を付け、手軽に活用できる一冊となっている。
出雲国風土記は奈良時代の天平5(733)年に完成した、古代の出雲地方(島根東部)に関する地誌。ほぼ完全な形で現在に伝わる唯一の風土記として知られる。
同センターは1992年の開設以来、30年以上にわたって出雲国風土記を調査・研究。その成果を「出雲国風土記―地図・写本編―」(2022年)、「出雲国風土記―校訂・注釈編―」(23年)にまとめ、発表してきた。
だが、専門的な研究書であり、分厚く重たかった。そこで、この2冊の内容を再編集。一般の読者にも親しみやすい、持ち運びに便利な本にした。
今回の本では出雲国風土記の読み下し文の語句に多くの脚注を付け、原文も掲載。解説や索引のほか、出雲国風土記に関連する道路図も載せた。
同センターの吉永壮志(たけし)・専門研究員は「これまでのセンターの研究成果を反映させた本なので、ぜひ手に取って読んでほしいし、携えて現地を訪れてほしい」と話す。
四六判、220ページ。税込み1650円。ハーベスト出版(松江市)が販売している。
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島根:朝日新聞デジタル 2025-06-19 [
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