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国史跡に追加 松江市の古代寺院跡など

 国の文化審議会は20日、松江市の国史跡「出雲国山代郷遺跡群」に古代寺院跡と瓦窯跡を追加指定するよう文部科学相に答申した。
 同遺跡群(1万5652平方メートル)は奈良時代の遺構で、租税の穀物を収納する倉庫の「正倉跡」と、寺院の「北新造院跡」があり、1980年に国史跡に指定された。
 追加指定が答申されたのは、北新造院と並んで同地にあったとされる寺院の「南新造院跡」(6127平方メートル)と、南北の新造院に瓦を供給した「南新造院瓦窯跡」(362平方メートル)。
 島根県教育委員会や松江市によると、同時代の「出雲国風土記」に南新造院を建立した有力豪族の名が記されており、同じく建立者名が分かる北新造院とともに「文献資料の記録に対応する遺跡が特定できる希少な事例」という。
 80年代の発掘で金堂の基礎、2016年に寺院の南側を区画する溝や南門跡を確認。18~22年の調査で西側を区画する溝が確認されたことで、東西144メートル、南北138メートルの寺域が判明した。瓦窯跡は3基発見されており、当時の造寺手法や瓦生産のあり方を知ることができる重要な遺跡だという。

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島根:朝日新聞デジタル 2025-06-21 [Edit / 編集]

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