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十四世名人・木村義雄の企画展、茅ケ崎で 生前のエピソードも紹介

 日本将棋連盟会長(1947~48年)を務め、晩年は神奈川県茅ケ崎市で過ごした十四世名人(永世名人)、木村義雄氏(1905~86)の功績を紹介する企画展が、茅ケ崎ゆかりの人物館(茅ケ崎市東海岸南6丁目)で開かれている。木村氏は引退後、茅ケ崎市に移り住み、教育委員を務めるなど地域発展にも貢献した。
 人物館によると、1905(明治38)年2月に東京で生まれた木村氏は、関根金次郎十三世名人の門下となり、35(昭和10)年に始まった実力制の初代名人に就いた。名人在位は通算8期13年に達し、「十四世名人」に推挙された。戦後は順位戦を創設し、47(昭和22)年に将棋大成会から改名した日本将棋連盟の会長に就任した。
 52(昭和27)年、引退を機に茅ケ崎市に居を構え、波多野鼎(かなえ)(元農林大臣)や松本賢治(元横浜国立大学教授)らとともに市民団体「聴雨会」を結成した。その声明書には、その目的を「市当局に批判と要望を直言」と記し、「郷土茅ケ崎に民主主義を根づかせるための雨露であれ」として、市民の声を市政に反映させる市民参加型の行政への転換をめざすものだった。
 会場には、家族による木村氏の思い出やエピソードが紹介されているほか歴代の名人、十四世木村氏、十五世大山康晴氏、十六世中原誠氏の3人が並んだ写真、それぞれが揮毫(きごう)した色紙が展示されている。
 企画展初日の7日に会場を訪れた孫の二家本みなとさん(71)は、小学生のころに木村氏と将棋を指したころの思い出について、「孫が相手でも決して譲らず、勝ちにこだわる人でした」と話した。
 9月28日まで。開館は金、土、日曜祝日。問い合わせは、茅ケ崎ゆかりの人物館(0467・81・5015)。

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神奈川:朝日新聞デジタル 2025-06-21 [Edit / 編集]

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