「生物多様性保全」へ亀山里山公園整備で連携 亀山市と亀山ビード協定締結、「ネイチャーポジティブ宣言」も
【ネイチャーポジティブ宣言書を持つ櫻井市長(左)と協定書を持つ今村社長=亀山市役所で】
【亀山】三重県亀山市は25日、タイヤ用ビードワイヤーの製造・販売業「亀山ビード」(同市太岡寺町)と、「自然共生サイト亀山里山公園の整備についての連携協定」を締結した。
市役所で締結式があり、櫻井義之市長と同社の今村洋文社長が、それぞれの協定書に署名した。
連携協定は、市と同社が協力し、同市椿世町の同公園内の池の清掃や整備などをすることで、豊かな自然と生物多様性を守るのが目的。
今村社長(61)は「当社は、横浜ゴムの子会社で、グループの基本方針に『自然と共生する社会』を掲げている」とし、「従業員が五人一組で月に一度程度、里山公園内の外来種の水草などの除去作業に協力する」と語った。櫻井市長は「生物多様性の損失が、かつてない速度で進んでおり、保全する重要性を改めて感じている」とし、「協定の締結に感謝し、市が目指す『緑の健都かめやま』に向け、保全への機運を高める」と話した。
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一方、同市はこの日、「亀山市ネイチャーポジティブ宣言」をした。連携協定の締結式に先立ち、櫻井義之市長が宣言を読み上げた。
宣言は、令和12年までに生物多様性の損失を止め、反転させ回復軌道に乗せる「ネイチャーポジティブ」が国際社会の目標に掲げられていることから、市としてその実現に向け生物多様性を保全し、人と自然が共生する社会を目指すのが目的。
宣言の内容は、生物多様性の主流化▽まちづくりとの両立▽多様な主体との協働▽子どもの生きる力を育む―の四項目を掲げている。県内では尾鷲市に次ぎ、二市目となる。
伊勢新聞 2025-06-26 [
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