人生フルーツ 風と土と 豊かな暮らし
まちのほとり座 「家は、暮らしの宝石箱でなくてはいけない」―
そんな言葉を実践してきた夫婦は、風を通すために植えた雑木林の中の一軒家で、四季折々の野菜や果樹を育てる。料理し、手仕事での営みを丁寧に味わう。富山ではそのような暮らしがまだ残ってはいるが、経済優先の現代にはどこか非効率で「古い」ものとされがちだ。
でも本当にそれでいいのだろうか?
水も、食べ物も、お金がなければ口にできない。自給率が下がり続けるこの国の行く末に、息苦しさと心が乾いていくような感覚を覚える。過剰な便利さの先にあるのは、私たちの感覚の麻痺(まひ)かもしれない。
だからこそ、地に足のついた暮らしは今、とても力強く見える。風と土とともにある暮らしは人間の根っこを取り戻し、時を育てていく。派手さはないが、限りなく豊かだ。(ほとり座 ジャンパー)
◆19~27日、監督伏原健之、日本、91分。
◇ほとり座(
https://hotori.jp)
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富山:朝日新聞デジタル 2025-07-05 [
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