> 島根県

樋門の開閉操作をAIで自動化へ 全国に先駆け実証実験始まる

 島根県美郷町乙原(おんばら)の江の川の堤防で、AI(人工知能)を活用した樋門(ひもん)開閉操作の自動化に向けた実証実験が、全国に先駆けて始まった。
 浜田河川国道事務所によると、樋門とは、陸上に降った雨水を河川に流すために堤防を貫通するように設けられた水路の門。河川増水時には陸地側に水が逆流しないよう、地域住民らが務める樋門操作員が現地に赴き、手動で門を閉じている。
 実証実験では、樋門を遠隔監視・制御するシステムを導入。河川水位が上昇すると操作員がタブレットやスマホで遠隔監視を始め、さらに上昇すると自動で樋門が閉まるという。雨天時などの操作記録をAIに学習させ、最終的にはAIによる自動化をめざす。
 江の川沿いに設置された樋門は計121カ所で操作員は約90人。70歳以上が5割を超えるという。建設業で働きながら操作員を担う美郷町の中原浩行さん(54)は2018、20年のいずれも7月の大雨の際に樋門を閉めたという。「川が氾濫(はんらん)すると数日は樋門に付きっ切りで仕事に影響が出る。自動化されれば手間が省け労力が少なくなる」と期待する。
 嘉戸隆町長は「操作員の負担軽減と住民の安全向上につながる第一歩」と話した。

有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。
今すぐ登録(1カ月間無料)ログインする※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません


【はじめるなら今】記事読み放題のスタンダードコース1カ月間無料+さらに5カ月間月額200円!詳しくはこちら

島根:朝日新聞デジタル 2025-07-08 [Edit / 編集]

削除Pass(任意、英数字4~12文字) [Confirm/確認]
No. 削除PassかIPアドレスのどちらかが合致すれば削除出来ます
削除Pass(任意)