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思わず手が伸びるパンの木版画 「美しくて美味しい」展、黒部市で

 ふわっと香りそうな焼きたてパンや、豊潤な果実。思わず手を伸ばしたくなる食べものの質感を、木版画で表現する「彦坂木版工房」の作品展が、富山県の黒部市美術館で開かれている。野菜や菓子を描いたオリジナル作品、絵本の原画、商品パッケージなど268点が並ぶ。
 同工房は、木版画家・彦坂有紀さんとクリエーティブディレクター・もりといずみさんが2010年に始めた。「パン どうぞ」(講談社)を始めとする絵本、書籍の装丁、カルビーのスナック菓子「じゃがビー」やサントリーの飲料「オールフリー」などのパッケージを多く手がけてきた。
 今回は美術館での初個展。12日にあった開幕式では、2人が作品づくりの過程や、「おいしそうに見せる」工夫を語った。
 彦坂さんは学生時代にパンの焼き色の美しさにひかれて以来、画題にしてきたという。木版はグラデーションの表現に優れ、色むらが出る点も「パンと相性がいい」。しっとりしたパンの場合は和紙をぬらして刷り、ザクザクしたカレーパンなら乾いた紙に刷ることで風合いを表現している、と話した。
 作品展は「美しくて美味(おい)しい」と題し、9月21日まで。月曜休館(7月21日、8月11日、9月15日は開館し、翌日と翌々日休館)。一般700円、高大生500円。問い合わせは黒部市美術館(0765・52・5011)。

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富山:朝日新聞デジタル 2025-07-16 [Edit / 編集]

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