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自ら選んだ「声かけ」の役割 岡山城東の三塁コーチ・日笠譲選手

(20日、第107回全国高校野球選手権岡山大会3回戦 玉野光南2―0岡山城東) 四回表、玉野光南の攻撃。岡山城東の先発小山蔵一郎投手(2年)の制球が乱れ、無死満塁から押し出し四球で先取点を許した。マウンドに集まる内野陣の輪に、ベンチから日笠譲選手(3年)がこの回2度目の伝令として駆け寄った。「あせる必要はない。全然ピンチじゃないぞ」
 その後は、犠飛を許したものの1失点で切り抜けた。小山投手は「優しい声かけで緊張が和らぎました」と振り返った。
 昨年10月の練習試合で、バントの自打球が左目に直撃した。視力は矯正しても0.2程度。「打撃でも守備でも自分よりうまい選手はたくさんいる」。自らの役割を「声かけでチームに貢献する」ことと割り切った。戸田英樹監督は「けがでチームにいない時もあったが、戻ってくると雰囲気が一気に変わった。欠かせないムードメーカー」とベンチ入りメンバーに選んだ。
 この試合も、守備からベンチに戻ってくる選手には笑顔で「ナイスプレー」「さあ行こう」、攻撃の時は三塁コーチとして1球ごとに拍手しながらひときわ響く声で打者を鼓舞し続けた。だが、九回に連打で好機を作ったものの後が続かず得点できなかった。
 「仲間とお互い刺激し合いながら野球ができて楽しかったです」。試合後、そう言ってはにかんだ。

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岡山:朝日新聞デジタル 2025-07-20 [Edit / 編集]

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