シリーズ戦後80年②家族を戦地に送り出した女性たちの体験を基にした朗読劇で語り継ぐ戦争の記憶 岩手・北上市
戦後80年に合わせてニュースエコーでは、シリーズで戦争の記憶と平和の大切さを伝えています。2回目は、農村から家族を戦地に送り出した女性たちの戦争体験を基にした朗読劇でよみがえる当時の人々の思いです。
北上市の和賀地区交流センターで6日に公演が行われた朗読劇、「石ころに語る母たち」は、昭和30年代の1961年から1964年にかけてこの地域で行われた「戦争体験を語るつどい」という催しで集まった農村の女性たちの体験談を基に製作されたものです。
会場には地域の高齢者を中心に地域の中学生を含むおよそ150人が来場しました。
(公演の様子)
「こういう兵隊、どこさ乗ってるべえって、窓から窓さ聞いて歩いたのス」
朗読劇は、夫や子どもが戦争に召集され無事を信じて帰りを待った、多くの女性たちの思いを今に伝えます。
しかしその思いもむなしく、旧和賀町内の北どおりと呼ばれるわずか93戸の地区だけでも、32人もの若者が帰らぬ人となりました。
(公演の様子)
「次やいつ帰ってくる?次やいつ帰ってぐる?」
朗読劇では、出征した一人息子千三さんの帰りを願い続けた高橋セキさんの体験談も紹介されました。
(公演の様子)
「息子・千三くん戦死の悲報が、母親セキさんの元へもたらされたのでした。『数珠玉みたいなものまなぐさつらづいて、あぐつられなかったのス』」
IBC岩手放送 2025-08-12 [
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