大器晩成の北陸初・横綱、阿武松の生涯 故郷の石川・能登で展示
約200年前に北陸で初めての横綱になった阿武松緑之助(おうのまつみどりのすけ)の生涯を紹介する展覧会が、出身地・石川県能登町の町立美術館で開かれている。1度も負け越したことのない無敵の強さと、落語や講談の題材でも愛された人柄を伝える内容だ。
「描かれた横綱」と題し、全国の博物館や図書館に残る浮世絵や番付などを印刷。10枚以上のポスターに仕立てて展示している。
大人の男性の平均身長が150センチ半ばだった江戸時代、阿武松は身長173センチ、体重135キロだったとされる。実物大に拡大した浮世絵や、好敵手と組み合う姿を描いた浮世絵からも巨体の力強さがうかがえる。
阿武松の故郷は現在の能登町七見(しちみ)地区。1828(文政11)年に38歳で第6代横綱に昇進した。1835(天保6)年に引退し、今も残る阿武松部屋を興して後進を育成した。
阿武松の後、北陸からは明治時代に富山市出身の第20代・梅ケ谷と第22代・太刀山、昭和になって石川県から七尾市出身の第54代・輪島が横綱になり、津幡町出身の第75代・大の里が続く。
町教育委員会の担当者は「大の里の活躍に期待が集まるいま、先人である阿武松の力士人生を多くの人に知ってほしい」と話した。入場無料。10月12日までで月曜休館。
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富山:朝日新聞デジタル 2025-08-17 [
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