「内側にあるもの」を表現、社会とつながる 富山で障害者アート展
自分の顔をコピー機で印刷したり、カラフルなビーズをアイロンで溶かしたり。障害のある人が作るものに周囲が芸術性を見つけ、社会とつながっていく様子を紹介する企画展が23日、富山県魚津市で始まる。
題して「ART・BRUT EXHIBITION ―LOVE+PEACE+ART=?―」。ART(アール)・BRUT(ブリュット)とは障害のある人を含め、専門的な美術教育を受けていない作り手による表現の総称だ。障害者のアート活動と社会参加に取り組む富山県内と愛知県の4団体で活動する人たちの作品など約千点を展示する。
障害のある人が描いた文字や絵をデザイン化し、企業などに使ってもらう「とやまふぉんと」の取り組みを紹介。また、自分の顔をコンビニなどで印刷している男性の「ルーティン(日課)」がアートとして地域に受け入れられている様子などを伝える。
主催は公益財団法人富山県文化振興財団と富山県障害者芸術活動支援センター「ばーと◎とやま」。ばーと◎とやま代表の米田昌功さんは「作品を作る人は、自分の内側にあるものを習慣として表現し続けている。そこにアートを見いだすことで周囲が障害のある人の行動を受け入れ、地域社会が変わっていくエネルギーになる。そのストーリーを見てほしい」と話す。
両団体は昨年も障害のある人の創作活動を紹介する展覧会を開き、9日間で1400人以上が訪れた。今回は第2弾で富山市内に続いて魚津市に巡回する。
23~31日に魚津市の新川文化ホール2階展示ホール(26日は休館)。無料。開催費用の一部を31日までクラウドファンディング(
https://readyfor.jp/projects/art-brut-exhibition)で募っている。
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富山:朝日新聞デジタル 2025-08-20 [
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