戦時動員示す公文書 処分命令に背き、役場の係は60年も隠し残した
戦前・戦中の徴兵や動員を記した公文書。敗戦直後、焼却処分せよと命令が出た。だがひそかに自宅で保管した役場職員がいた。滋賀県長浜市大依町の浅井歴史民俗資料館が、戦時体制を伝える「兵事関係文書」を終戦記念展「昔、戦争があった 旧大郷村役場文書にみる戦争」で紹介している。31日まで。
元職員は旧大郷(おおざと)村(現長浜市)の役場で兵事係だった西邑仁平(にしむらにへい)さん(1904~2010)。
戦前、全国の役場にあった「兵事係」 戦前は全国の市役所・町村役場に兵事係があり、軍の指示で兵役適齢者の調査や除隊者の把握、召集令状(赤紙)や死亡告知書を配るなどした。戦争末期には少年志願兵募集のノルマもあった。西邑さんは1930年から終戦まで兵事係を務めた。
旧大郷村役場で勤務する西邑仁平さん=1930年ごろ、浅井歴史民俗資料館提供文書の扱い、終戦で大本営から命令が 終戦で、大本営は軍事関係書…
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滋賀:朝日新聞デジタル 2025-08-22 [
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