過去10年で倒産最多 北陸3県集計、収益厳しくあきらめ型倒産増か
北陸3県の昨年の企業倒産(負債1千万円以上)は、189件と2023年から37件(24・3%)増え、15年からの過去10年で最多になった。帝国データバンク金沢支店が集計し、発表した。負債総額も、11月までは小口倒産が多かったものの、年末に大型の民事再生が2件あったことから約294億円(23年比6・1%増)となった。
県別では、富山が67件(同1件減)だった一方、福井が48件(同17件増)、石川が74件(同21件増)で、石川は2015年以降最多だった。
負債総額は3県とも23年を上回り、石川が約153億円(同7・7%増)、富山が約83億円(同7・3%増)、福井が約58億円(同0・3%増)だった。
業種別では、小売業52件、建設業41件、サービス業35件。主因別では、販売不振が149件と多くを占めたほか、人手不足や人件費高騰による業界不振も建設業などで4件あった。
同支店の担当者は「新型コロナ関連の倒産件数が減少してきた半面、物価高や燃料費、人件費の高騰、各種支援の減少などから、収益確保に課題を抱えた『あきらめ型倒産』が増えてきた」と分析。当面は、同様の理由により倒産が高い水準で推移することも予想されるとする。
一方、石川県内では、能登半島地震関連の倒産(事業停止し、弁護士へ一任した案件を含む)は8件で「倒産が急増したとは言いがたいが、廃業予定や営業再開できていない事業者が多数報告されており、復興に時間がかかることで事業再開を断念し、法的整理へ進む事業者が増えていくことが懸念される」と話す。
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富山:朝日新聞デジタル 2025-01-14 [
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