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医師の処方箋なしに 入所者に解熱剤服用させる 中井やまゆり園

 神奈川県立障害者施設「中井やまゆり園」(中井町)で、入所者が発熱した際に医師の処方箋(せん)なしに医療用の解熱剤を服用させていたことが明らかになった。解熱剤で熱の症状を抑えることで重大な疾患の兆候を見逃すおそれがあるとして、昨年6月からは服用は原則医師から指示を受けた場合に限ると運用が改められたという。
 園で入所者の健康管理や医療機関への受診が適切にされていない問題を受けて設置された県の医療・健康管理問題改革委員会の2回目の会議が28日に開かれ、園が明らかにした。
 園では、入所者の体温が37.5度以上になったとき、過去に自分や別の入所者が処方を受けて残っていた解熱剤のカロナールを服用させていた。週1回園を訪れる非常勤の医師にこの運用について確認し、「問題ない」との説明を受けていたと園の幹部は話した。
 県医務担当部長の山崎元靖医師は「(入所者)80人全員に同じ対応をするのではなく、薬は当然個別に出すべきもの」、園のアドバイザーの大川貴志さんは「自分の症状を言えない人たちに(熱を冷ます)クーリングをせず、水分もあげずにカロナールだけを飲ませている」などと指摘した。

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神奈川:朝日新聞デジタル 2025-01-29 [Edit / 編集]

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