言葉がただの音に聞こえる 就労も「空回り」 失語症の知られざる壁
失語症を発症し、運転手を辞めた経験を振り返る森下光法さん=大津市で2024年12月22日午後3時25分、飯塚りりん撮影
ベルトコンベヤーで流れてくるシャンプーや洗剤のボトルを梱包(こんぽう)していく。上司が自分に話しかけ、去っていった。だが、何を言われたか分からなかった。工場の中は機械の音や段ボール、ナイロンがこすれる音が響いている。上司の声はそんな音のようだった。
「言葉が音に変わってしまった」
会話や読み書きが困難になる「失語症」を発症し、懸命なリハビリを経て働き始めたばかりだった森下光法さん(56)=滋賀県守山市=はぼうぜんとなった。
毎日新聞 2025-02-01 [
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