グループホームで車いすを柱に固定 藤沢市が虐待と認定、施設を処分
神奈川県藤沢市は31日、認知症の人が暮らすグループホームで、車いすをひもで柱などに固定するといった身体拘束があったとして虐待認定するとともに、施設の新規受け入れ停止と介護報酬減額30%の行政処分にしたと発表した。期間はいずれも6カ月間。
施設は同市菖蒲沢の「ケアーメディカルことり」(久保田志津社長)が運営する「ことりの森 ふじさわ」。
市が指定する地域密着型サービス事業者で、同じ建物内で認知症対応のグループホーム(定員9人)と、デイケアやショートステイなどを提供する「小規模多機能型居宅介護」事業所を運営している。
市によると、昨年4月に匿名の告発があり、施設に調査に入ったところ、80~90代の利用者4人について、車いすをひもで固定したり、ベッドを柵で囲んだりする行為が日常的に行われていることがわかった。けがをした人はいなかったという。
身体拘束は切迫性などの三つの要件を満たしたうえで、本人や家族に説明するなどの手続きを踏み、記録を取る必要があるが、それらをせずに施設長らの指示で組織的に行われていた。「職員が別の利用者のトイレ介助で目を離す際に危ない」などの理由だったという。
施設側は昨年11月に市に改善計画書を提出。虐待に対する認識の甘さを認め、「ケアを優先し、適正な手続きができていなかった」などとしているという。
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神奈川:朝日新聞デジタル 2025-02-01 [
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