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路上で心肺停止の女性 通りがかった2の連携プレーが命救う

 1月4日の午後8時過ぎ、高校時代の同窓会から徒歩での帰り道。徳島市の中学校教諭、河野浩美さん(60)は市内で信号待ちをしていた。「ガシャーン」。隣で自転車に乗った自営業の60代女性が倒れた。「大丈夫ですか」。肩をたたいたが反応はない。すぐに119番通報した。
 一方、車で信号待ちをしていた市内の看護師、岡菜央さん(28)も異変に気づき、車外に出た。女性は脈がなく、呼吸もなかった。「心肺蘇生を」。勤務先の病院でしているように、女性を仰向けにしてすぐに心臓マッサージ(胸骨圧迫)を始めた。「助かってほしい」との一心で続けていると、通報から約6分後に救急車が着いた。
 救急車内で救急隊がAEDを使い、女性の心拍が再開した。女性は入院したが1月中旬に退院し、今は仕事に復帰した。
 「退院できました。本当にありがとうございました」。1月中旬、女性から岡さんに電話があった。
 岡さんは「声を聞けたので安心しました」と話しかけた。
 市東消防署の松本弘之署長は今月20日、2人に感謝状を贈った。「もしも2人がいなかったら、女性は命を落としていた可能性がある」とたたえた。
 河野さんは「生徒たちも同じような行動ができるようになってほしいです」。岡さんは「患者さんに寄り添える看護師になりたいと思って6年目ですが、大きな自信になりました。これからも多くの人を助け、支えられる看護師として成長していきたいです」と話していた。

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徳島:朝日新聞デジタル 2025-02-21 [Edit / 編集]

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