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防災強化や子育て支援へ新施策 徳島県内7市の新年度当初予算案

 徳島県内7市の2025年度の一般会計当初予算案が出そろった。南海トラフ巨大地震をはじめとした災害への備えや子育て環境の整備などそれぞれの分野で、各市が新たな取り組みを始める。
鳴門市 高校生の英検受験補助 過去最大の予算規模で、少子化対策として子育て世帯に対する施策を拡充させた。県内で初めて、準2級以上の英検を受験する高校生の受験料を全額補助する。不登校の児童生徒がフリースクールを利用する際の費用も補助する。不妊治療についても県内で初めて、保険適用外の先進医療の費用も助成対象とする。
小松島市 600人収容の津波避難所 小学校建設や防災対策などで過去最大の予算案を組んだ。2027年4月に開校する新小学校建設に9億6715万円、和田島北部地区に約600人収容の津波避難施設を整備する事業に2億6160万円をそれぞれ計上した。
 食材高騰による子育て世帯の給食費負担を軽減する支援事業に2700万円を充てた。
阿南市 高層対応の消防車導入 図書館整備や子育て支援などで過去最大の予算規模となった。市内の小学校21校の照明器具をLED化する事業に3億2800万円を計上した。高層建物に対応する40メートル級の特殊はしご付き消防ポンプ車の導入に2億6986万円を盛り込んだ。避難所への水循環型シャワーシステム設置に650万円も充てた。
吉野川市 ヒルクライムレース初開催 にぎわい創出事業や子育て支援策などに重点を置いた。集客イベントとして、市のシンボルの高越山で10月26日、車道の上り坂を自転車で走るヒルクライムレースを初開催する。学校の夏休みなどに放課後児童クラブを利用する児童への昼食提供体制を整え、1食400円の配達弁当の100円分を市が補助する。
阿波市 中学生の給食費無償化 特に子育て支援や教育環境の充実などに力を入れた。市内在住の中学生の学校給食費を4月から無償化する(4950万円)。徳島自動車道の土成インターチェンジ(IC)―脇町IC間にできる「阿波スマートIC(仮称)」の整備事業(3億5491万円)を行い、大阪・関西万博に「阿波の土柱」のVR体験などを出展する。
美馬市 小中学生の万博行きバス代計上 子育て支援、南海トラフ巨大地震に備えた防災などに重点を置いている。市内の原則として小4から中3の児童生徒約1130人が、大阪・関西万博を訪問するための貸し切りバス代として1340万円を計上(入場チケット料は別に県負担)。4月から0~2歳児の保育料の無償化を所得制限なしで実施する。
三好市 中学校体育館にエアコン設置 市役所庁舎の整備完了などから、予算規模は前年度当初比10.4%減。防災や教育環境の整備などに力を入れた。
 市内への大きな影響が予想される中央構造線・活断層地震などに備えたヘリポートや生活用水供給のための防災井戸、備蓄倉庫の整備に計約2675万円。
 教育分野では、小中学生に配備しているタブレット端末を使った図書館の電子書籍の貸し出しに約72万円、中学校5校の体育館へのエアコン設置に向けた設計に約1685万円を計上した。26年3月の市制20周年に向けた記念行事(約799万円)も実施する。

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徳島:朝日新聞デジタル 2025-02-27 [Edit / 編集]

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