被爆者の心をマンガで伝える 兵庫県被団協総会で西岡由香さんが講演
兵庫県原爆被害者団体協議会の定期総会が10日、神戸市中央区であり、長崎市在住の漫画家の西岡由香さん(60)が「マンガで伝える戦争と平和」と題して講演した。
西岡さんは1999年にピースボートに乗船したことをきっかけに、原爆や歴史をテーマにした作品を手がけてきた。
キャラクターの表情などを通して被爆者が受けた心の傷を描くことに心を砕いているという。被爆者の「継承とは知識だけの引き継ぎではありません」との言葉を紹介し、「原爆がその人に何をしたのか、戦後どう生きてきて何を願っているのか。思いを受け取り自分ができるやり方で行動することが継承ということだと思う」と話した。
また、最新刊の舞台になったフィリピンを訪れて感じたこととして、「世界に向けて反核を訴えるとき、戦争の実態についても同時に語らなければ受け入れられない」と話した。「原爆は広島、長崎というエリアに落とされたのではなく人間が人間の上に投下したという視点で伝えること、私たちは皆、核時代の当事者なんだということから伝えていかないといけない」と述べた。
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兵庫:朝日新聞デジタル 2025-05-11 [
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