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生徒の多くがサッカー部 部員10人の野辺地西、2年生投手の意地

 (15日、第107回全国高校野球選手権青森大会 青森南9―2野辺地西=7回コールド)
 野辺地西で唯一の背番号2桁、一ノ渡波琉斗投手(2年)は七回、右翼への飛球をマウンドから見つめた。「右翼手は肩がいいので、刺してくれないかと」。だが、青森南の三塁走者がタッチアップして生還、7点差でコールド負けした。「3年生が自分を信じてくれていたのに」。ぼうぜんと立ち尽くした。
 2011年に準優勝したこともあるが、部員は3年生6人、2年生4人で1年生はいない。生徒の多くがサッカー部員で、来年も野球部に入ってくるかどうかわからない。単独出場するのは今年が最後の可能性があり、「今夏で燃えつきてもいいぐらいの気持ちだった」。
 部員は10人と少ないが、関係は密だ。限られた練習の中で苦しみながら、短い時間で締まった練習をしてきたという。ともにもがいた先輩たちと「甲子園に出るつもり」でやってきた。
 この日はベンチスタートだったが、一回に一塁手が負傷したため、左翼手で出場。4点を失った一回無死一、三塁でマウンドに上がった。肩はできていなかったが、「焦らず冷静だった」と三者凡退に仕留め、この回の追加点を許さなかった。その後も野辺地西単独での戦いを1イニングでも延ばそうと、左腕を振り続けた。
 新チームは4人からのスタートになるが、「このままではやめられない」。連合チームになっても、自身にとって「青春の華」という高校野球をこれからも続けていく。

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青森:朝日新聞デジタル 2025-07-15 [Edit / 編集]

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