同じ高校生、僕らにもワンチャンス 適時三塁打の弘前南・大高選手
(19日、第107回全国高校野球選手権青森大会準々決勝 青森山田10―3弘前南=8回コールド)
狙い通りの直球がきた。六回2死三塁、弘前南の大高悠利選手(3年)は3球目を迷いなく振り抜く。左中間を抜ける三塁打。「全国レベルの青森山田から打ててうれしい」。点差を6に縮め、三塁上で静かに喜んだ。
青森山田は第1シード。昨秋には0―9で敗れている。相手選手の大きな体格に威圧感を感じたが、気持ちで引かなかった。「同じ高校生。僕らにもワンチャンスある」。そう仲間と声をかけ合った。
工藤恭一監督いわく「打っても投げても迫力を感じる選手」。5点差の七回からはマウンドに上がった。昨秋前に肩を痛め、夏前にようやく投球ができるようになった。投げられない時期にスクワットで鍛えた下半身をいかした、左足を大きく上げるフォームで昨夏の優勝校に挑んだ。37球目。直球を相手にはじき返され、試合は終わった。「最後はみんなに申し訳なかった」
うれしさも悔しさも味わった試合だった。「青森山田と戦って、こうやって点を取って。みんなと野球ができてうれしかった」。チームは22年ぶりのベスト8。強豪にも一矢報いた。だからだろう。涙はなく、表情は達成感に満ちていた。
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青森:朝日新聞デジタル 2025-07-19 [
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