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白神山地・岩木山のユネスコエコパーク登録を考える フォーラム開催

 ユネスコの世界自然遺産に登録されている白神山地と、「津軽富士」の岩木山を含む一帯を、ユネスコのエコパークに登録しようという動きがある。25日に青森県弘前市内で、「環白神・岩木山ユネスコエコパークを考える」というフォーラムが開かれる。
 主催は「津軽百年の森づくり」(根深誠代表)。根深さんは昨年9月、ユネスコ関係者から、白神山地が世界遺産になって30年が過ぎたことを踏まえ、自然や文化、産業、観光など地域発展の一つの形として「ユネスコエコパークをめざしてはどうか」という打診を受けた。
 根深さんは、白神が世界遺産登録に至った過程での、行政主導による「線引き」や「排除」が行われた反省から、「地元発展のために市民の共通認識づくりが必要だ」とフォーラムを企画した。
 文部科学省によると、ユネスコエコパークとは「生物圏保存地域」を指し、「豊かな生態系を有し、地域の自然資源を活用した持続可能な経済活動を進めるモデル地域」だという。世界136カ国で759地域(うち国内は10地域)が登録されている(昨年7月時点)。
 世界自然遺産が、顕著な普遍的価値を有する自然を厳格に保護することを主目的としているのに対し、ユネスコエコパークは、自然保護と地域の人々の生活とが両立した持続的な発展を目指しているという。
 エコパークの登録地域は、自然の成り立ちだけではなく、そこで育まれた歴史文化に対する理解を深め、地域づくりの担い手を育成することと、世界ネットワークの一員として、地域同士の学び合いを通じてさらに取組を進めることが求められる。
 フォーラムでは、第一部として、白神山地の世界遺産登録にも関わった吉田正人・筑波大名誉教授が世界自然遺産に至った経緯や課題について、日本自然保護協会の若松伸彦室長が国内外のユネスコエコパークの事例や運営について、北陸地方の白山ユネスコエコパーク協議会事務局アドバイザーの飯田義彦・筑波大准教授が、それぞれ基調講演を行う。第2部は「環白神・岩木山ユネスコエコパーク」についてのディスカッションを行う。
 問い合わせは、主催者(0172・88・7668)へ。

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青森:朝日新聞デジタル 2025-07-21 [Edit / 編集]

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