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栃木県知事選が告示 6選目指す福田氏「『まだやるの?』を『任せる』に」 新人・針川氏は「広がるそんたく」批判

 任期満了に伴う栃木県知事選は10月31日告示され、ともに無所属の現職と新人2人が立候補し、17日間の選挙戦に入った。



 立候補したのは、県政史上最多更新の6選を目指す現職福田富一さん(71)=自民県連、公明県本部推薦=と、市民団体「栃木革新懇」事務局長の新人針川佐久真さん(74)=共産推薦、社民支持。それぞれ、同日午前の第一声で県民に公約などを訴えた。



 現新の一騎打ちは2008年以来、5回連続。全国知事会によると、現職の当選5回は全国最多で福田さんら5人。福田さんが6選を果たせば単独最多となる。



 30日現在の選挙人名簿登録者数は160万611人で、4年前の前回と比べ3万2702人減少した。投開票は宇都宮市長選(11月10日告示)と同じ今月17日。(武藤康弘)



◆候補者の第一声(届け出順)



◇福田富一(ふくだ・とみかず)さん(71) 無現<5>
 県政最多6期目に自信



知事(元)宇都宮市長・県議・宇都宮市議・県職員▽日大










福田富一さん




 福田さんは午前8時、宇都宮市の宇都宮二荒山神社で恒例の必勝祈願からスタート。神事には衆参の自民党議員や、同日投開票の市長選を控える佐藤栄一宇都宮市長らも駆けつけ、一丸ムードを醸し出した。



 だるまの目に墨を入れた後、福田さんは「『まだやるのかい?』って言う方が大勢おられる。その方々にも『福田に任せる』と言ってもらえるよう、街頭からも訴えていく」とあいさつし、車に乗り込んだ。



 朝日を浴びて向かった先は、実家に近い日光市(旧今市市)木和田島にある神社。第一声に選んだ地で、「女性・若者の意見を最大限吸い上げて、働きやすい、子育てしやすい栃木づくりを目指す。保護者の負担を軽くできるような仕組みづくりに取り組む」などと力を込めた。



 告示日2日前に発表した政策集では、5本柱に新規69を含む107項目を立て、筆頭項目の「人口減少対策」では官民連携による「県人口未来会議(仮称)」の設置と予算化をうたった。前回知事選で発表した110項目については「99%達成、または着手した」とし、県政史上最多を更新する6期目の職務全うにも強い自信をのぞかせた。



◇針川佐久真(はりかわ・さくま)さん(74) 無新共社
 現職の挑戦強くけん制



(元)とちぎコープ生協専務理事▽宇都宮大










針川佐久真さん




 針川さんは午前10時半すぎ、買い物客らが行き交う宇都宮市の東武宇都宮駅北口で第一声を放った。共産党県委員会などで組織する「みんなで県民の知事をつくる会」が選挙活動を全面支援。衆院選(比例・北関東)で9選したばかりの塩川鉄也議員(共産)らが応援に駆けつけた。



 針川さんは演説で「県民第一の県政運営実現が、今最も求められる」と主張。「知事には予算執行権や人事などあらゆる権限が集中し、そんたくが広がる。6期24年、この傾向が続いたら、本当に大変だと思う」と、現職の6期目挑戦に対して強い言葉でけん制した。



 9テーマ35項目を政策集に盛り込んだ自身の公約については、「学校給食費の無償化を支援する」と述べ、18歳未満の医療費無料化や特別支援学校の存続も主張。県が県体育館跡地(宇都宮市中戸祭)に計画する「文化と知の拠点構想」についても「いったん立ち止まり、県民・市民の声をもう一度きちんと聞くべきだ」と語気を強めた。



 針川さんはこの後、市内のほか居住する壬生町で遊説。10年超勤めたとちぎコープ生協店舗前でも2回マイクを握った。

栃木:東京新聞 TOKYO Web 2024-11-01 [Edit / 編集]

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