北斎の画業、影響に焦点 栃木市美術館で企画展 新札デザイン「神奈川沖浪裏」など170点
北斎が描いた「神奈川沖浪裏」。新千円札裏面のデザインにも採用されている=栃木市で
江戸時代後期の浮世絵師葛飾北斎(1760~1849年)に焦点を当てた企画展「北斎展-師と弟子たち-」が栃木県の栃木市立美術館で開かれている。新千円札裏面のデザインに使われ、改めて注目を集める「神奈川沖浪裏」などの「冨嶽三十六景」を含む約170点を展示し、北斎の初期から晩年までの画業をたどる。東京新聞宇都宮支局など後援。12月8日まで。
江戸生まれの北斎は波瀾(はらん)万丈の生涯を送ったことで知られる。引っ越し93回、改号は30回を超え、常に借金に追われながら膨大な数の名作を残した。
会場には修業時代の役者絵から忠臣蔵、東海道五十三次、妖怪絵などが並び、「冨嶽三十六景」は「凱風快晴」も含む22点を展示。欧州のジャポニスム・ブームの火付け役となった「北斎漫画」、最晩年の肉筆画、弟子らの作品もある。
形井杏奈学芸員は「北斎のバリエーション豊かな画業と波乱に満ちた一生が同時に学べるユニークな企画です」と話す。
11月30日午後2時から同館学芸員らによるミニトーク「北斎『東海道五十三次』を読み解く!」を隣接施設で開催。定員50人。問い合わせ、予約は同館=電0282(25)5300=へ。(梅村武史)
栃木:東京新聞 TOKYO Web 2024-11-03 [
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