栃木県知事選の候補者はどんな人?…プライベートは?生い立ちは?
17日投開票の栃木県知事選に、6選を目指す現職と新人1人の計2人が立候補した。各候補者に経歴や県政への思いを聞いた。(武藤康弘)
(届け出順)
◆福田富一(ふくだ・とみかず)さん 71 無現<5>
体操や散歩 疲れ知らず
福田富一さん
日光市(旧今市市)出身。土木に通じる県職員だった27歳のとき、政治を志して退職。政治家願望を秘めつつ踏み切れなかった父佐市さんから「おまえが先を越すなどとんでもない。二度と家の敷居をまたぐな。選挙の応援も一切しない」と勘当されたという。
2年後に挑んだ宇都宮市議選は48議席の末席で初当選。「私に内緒で応援してくれたことを後で知った」。今年3月に亡くなった父の心変わりを今では懐かしむ。
市議2期目途中の36歳で県議補選に挑むも落選。翌年の県議選初当選で再起すると、宇都宮市長(2期途中)、知事(5期)と確かな足取りで来た。
今年春ごろまで、自らを戒めてきた言葉「権腐十年」が身に染みていた。だが5月ごろ、「県政を安定させてほしい、の声を聞いて腹を決めた。不確実な時代には経験も人脈も必要」。
知事職の宿命で土日もオフはほぼないが、「平日朝もラジオ体操や犬(パグ)の散歩もする」。疲れ知らずが自慢だ。
◆針川佐久真(はりかわ・さくま)さん 74 無新 共社
仕事に没頭 楽しかった
針川佐久真さん
長崎県西海市出身。大学進学を機に栃木県へ移り、宇都宮大農学部で学んだ。政治活動の原点は「在学中、沖縄返還、70年安保などがあり、学生運動に加わったこと。大学3年で共産党に入党した」。共産系政治団体「みんなで県民の知事をつくる会」に推され、出馬を決めた。
在学中から60歳すぎまで、県内の各生協で要職を歴任。最初は学費の足しにしようと人手不足の大学生協の業務を手伝い始め、そのまま就職。その3カ月後には専務理事を任され、2年後には宇都宮市民生協にスカウトされて経営合理化を進めた。「朝4時から牛乳配達をし、家路に就くのは夜10時ごろ。それでも、若かったから楽しかった」と振り返る。
市民団体「平和・民主・革新の日本をめざす栃木の会(栃木革新懇)」で2022年から事務局長。那須特別支援学校の寄宿舎廃止の県方針を巡り、「存続を求め未来につなぐ会」の活動にも参加してきた。
趣味は登山。尾瀬や谷川岳などを訪れる。
栃木:東京新聞 TOKYO Web 2024-11-06 [
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