内田百閒文学賞、最優秀に大阪府の寺田さんの短編小説「泣き女」
岡山市出身の作家、内田百閒(ひゃっけん)(1889~1971)にちなんだ「内田百閒文学賞」の受賞作が決まった。最優秀賞には、大阪府在住の自営業、寺田勢司さん(40)の短編小説「泣き女(め)」が選ばれた。4月に表彰式があり、賞金100万円が贈られる。
同賞は百閒の生誕100年を記念し、岡山県が1990年度に「岡山・吉備の国文学賞」として創設。2000年度から現在の賞に改称し、今回で17回目。岡山にゆかりのある随筆や短編小説を募集し、計305編の応募があった。作家の小川洋子さん、平松洋子さん、松家仁之さんが最終審査員を務めた。
寺田さんの作品は、江戸時代の美作津山が舞台。葬儀などの際に泣いて送り出す「泣き女」という役も担っていた産婆の苦楽を描いた。審査員からは「タブーやエロスの世界にも踏み込み、為政者と底辺を生きる者との構図も鮮やか」と評価された。
優秀賞は東京都の疋田ブンさん(62)の「へのへの茂次郎」、長崎県諫早市の山本博幸さん(67)の「アゲハの記憶」が選ばれた。2人にはそれぞれ賞金20万円が贈られる。
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岡山:朝日新聞デジタル 2025-01-05 [
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